緊急な案件は、いつも突然やってきます。
そして準備ができていないが為に、大幅に時間を取られてしまいがちです。
みなさんもそういう経験がおありではないでしょうか。
取り組まないといけないとわかっていたのに・・・早くやっておけばよかった・・・

人は「緊急度が低いと、重要度が高くても後回しにする」傾向があるのです。
そして、今緊急でない重要度の高いことをそのままにしておくと、やがて緊急案件として目の前に襲いかかって来ます。
なぜなら緊急度は時間とともに上昇するのです。 一方、重要度は時間が経過しても変化がない様に思えるので、つい目の前の緊急案件を優先してしまうのですね。
例えば、今行っている顧客管理をもう少し踏み込んだ分類にすれば、営業戦略に有効だとわかっていても、目の前の売上を優先しなければならず、やる時間がない。そう思っていたら、いよいよ売上に行き詰ってしまい、顧客の見直しが早急に必要になったということに。もっと早い時期にやっておけば、整理する顧客数も今ほど多く(複雑では)なかったかも知れません。新たなルール作りに従って顧客分類しておけば、営業効率ももっと上がった可能性があります。
もし、緊急性が低くても重要だとわかっていることを先に着手することができれば、実は業務効率も格段に向上するはずです。
「緊急ではない重要」な取り組みこそ、実は「最大の優先事項」なのです。
「重要」な項目を見直すことで業務改革など、業務効率や生産性向上に向け、業務の流れや仕組みを再構築する必要性を認識するきっかけになります。

そういった緊急度と重要度は下のマトリックスの表にすると、明確になります。
それをさらに時間軸に当てはめて、時間や費用の負担が少なく、それを行った場合の効果の高さを分析し、「時間がかからず効果の高い」ことから、先に取りかかってみてはどうでしょうか。

『緊急事項』はいつも向こうからやってきます。
ですが、 『緊急ではないが重要な事項』は向こうから働きかけてきてくれません。

ライター:水谷恭子

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