イノベーター理論とは、社会学者であるエベレット・M・ロジャースが新しいサービスや商品、ライフスタイルや考え方などが世の中に浸透する過程で、どのような価値観を持った人に受け入れられていくかを、購入(採用)の時期によって5つのグループに分類したものです。
◆イノベーター(革新者)2.5%・・・商品の目新しさ、商品の革新性という点が重視される為、商品から得られるメリットはほとんど無視され、新しいものを進んで採用する。
◆アーリーアダプター(初期採用者)13.5%・・・流行には敏感で、自ら情報収集を行い判断するので、商品から得られるメリットを理解したうえで購入に踏み切る。先進性を持ちながら、一般的な価値評価とずれが少ない。
◆アーリーマジョリティ(前期追随者)34%・・・新商品購入には慎重であるものの、アーリーアダプターからの影響を強く受け、比較的早く購入する為、最も媒介層になっている。
◆レイトマジョリティ(後期追随者)34%
◆ラガード(遅滞者)16%
一般的にアーリーアダプターは「オピニオンリーダー」とも呼ばれ、他の消費者への影響力が強いということから、アーリーアダプターに商品の良さや価値に関する情報を広げてもらう事がポイントになってきます。
では、どこにアーリーアダプターがいるのでしょうか。
自社の製品の普及段階(プロダクト・ライフサイクル)に応じてマーケティングアプローチを変える必要があるとは思いますが、あなたの持っている商品と同質の価値観を扱っている場所はどこでしょう。資金力のある大手は、CMなどで大勢にアピールできますが、中小企業はなるべく費用をかけずに、より効率よくアピールする必要があります。例えば「素材にこだわったパン屋で、無農薬無添加のジャムを一緒に販売する」という具合に、響く層、同質の価値観を持った人、行動を起こしていくれる人がどこに集まるかを考えることで、見つけるヒントになるかも知れません。
検討を重ねても、すぐにたどり着くものではありませんが、trial and error(試行錯誤)を繰り返しながらも、本当に必要な人に(必要だと気づいていない人にも)本当に必要なものを届けていきたいと思います。
ライター:水谷恭子