「お客様が、あなたのサービスや商品に抱いている期待を超える満足を得ること」 これが、顧客満足の定義とも言えます。
では、顧客満足を実現すれば、売り上げアップは約束されるのでしょうか?
大変満足していると答えた人のうち、口コミやSNSなどで推奨してくれた人は44%にとどまりました。逆に推奨している人の99%が「大変満足」もしくは「満足」と答えています。
※ベイン・アンド・カンパニー社のライクヘルド氏がハーバード・ビジネス・レビューで発表したNPS(ネット・プロモーター・スコア)を参照
売り上げのアップは、リピート率の向上と、新規顧客の増加にあります。大変満足している顧客が、新しい顧客となる可能性のある人たちに推奨してくれない理由を見直すことは、重要なことと言えますね。
なぜ、満足しているのに「推奨者(口コミ)」にならないのでしょうか。
・「料理の味には満足だったが、従業員の態度が気に入らなかったので、友人に勧めにくい」
・「腕のいい歯医者さんだが、友人の家からは遠くて通いにくい」
・「ホテルのサービスには大変満足したが、宿泊料が高いので、友人に勧めにくい」
顧客は、商品やサービスに対し十分に満足していても、「値段」や「場所」などで不満がひとつでもあると、「友人に勧める」「もう一度購入する(通う)」と思わなくなってしまいます。
つまり、アンケートの結果から「顧客満足度が高い」と企業側が判断しているのに、「リピート率」が上がらない、「新規顧客増加」へ繋がらないのであれば、「顧客満足度が高い=顧客は不満が無い」という企業の思い込みがあるからかも知れません。
グッドマン氏は「最も素晴らしかった体験と比較をするのがお客様というものです。自分自身と会社のありかたを業界にこだわらず、いつも見直すことが必要な理由はここにあります。」と語っています。
ライター:水谷 恭子
参考:「顧客ロイヤルティ協会・佐藤知恭」
イノベーション理論とキャズム理論 http://f-light.co.jp/seo/ad07/