企業がお客様満足度を考える時、よくクレーム対応がカギだと言われます。例えばあなたがクレームを言いたくなる時はどんな時でしょう。
不満を伝えたい時は、その店や商品に対する期待が大きく外れた時です。その価値を認めて支払いをされたのですから、期待感が大きいほど失望感もそれ以上に感じてしまうからでしょう。このお客様は、もともとファンである、もしくは一番ファンになる可能性の高いお客様であると考えられます。
企業はそのことを理解しなければいけません。
「グッドマンの法則」では、苦情を迅速に解決できた場合には、苦情を申立てなかった人(9%)の9倍の82%という人が再購入に繋がっているというデーターがあります。この結果を見ても、クレームの後の対応がいかに大切かという事がわかりますね。より迅速で顧客の立場に立った思いのこもった対応が重要です。現在では、SNSでクレームを書かれると、短時間で何万もの人へ拡散されてしまいます。直接のクレームと違って、信用回復が深刻です。
もちろん気を付けていても、大なり小なりクレームは起きるものです。その時、考えるのはお客様『を』満足させる解決ではありません。
お客様『が』満足だと判断する解決が顧客満足に繋がるのです。顧客はどのような場合に自社製品(サービス)のもたらす価値を認めるかを、顧客の立場で考えることが必要です。
弊社でも、以前取引先様との間に大きな問題が起きた事がありました。今後もまた同じことが起こっては業務の継続が危ぶまれてしまいます。
そこで、同じことを繰り返さない様、全行程を見直し、誰もが理解できるマニュアルを作成しました。その後改善点を徹底することにより、徐々に信頼を回復することができました。今では、以前よりも良好な関係で取引をさせていただいております。
このケースは、何を改善するべきなのか、再発防止を重点に考え対応したケースですが、どんなクレームもお客様が納得のいく、解決策を見出す事が大切です。
大企業であっても、その企業の想いを伝えるのは一人一人です。その後も長くファンになっていただく為に、想いも一緒に乗せて対応することができれば、良好な関係を築いていくことができるのではないでしょうか。