販促の現場12
名刺の管理 あなたはデジタル派?アナログ派?
以前も、このコーナーで取り上げたことのある名刺についてですが、新年度も間近になり、「4月からはちゃんと名刺を整理しよう」とお考えの方も多いのではないでしょうか。けれども、ついつい溜まってしまうのが、名刺管理の恐ろしいところ。名刺フォルダーに入れっぱなしで活用出来ていないこともしばしばです。アナログ派の管理では、名刺を読み取る機器と文字認識ソフトも必要なく、自分で整理しておけば、何も使わずに探すことができます。しかし、アナログ管理も不十分だと思わぬ時間をとられてしまいます。文具メーカーの「名刺に関する意識調査」(※1)によると、名刺1枚を探す時間は平均3.6分かかり、1週間のうち名刺を探す回数は平均3.5回だそうです。また、時間だけではなく、年収の面でも興味深い結果があります。Sansan株式会社が行った社会人565名を対象にした調査(※2)によると、46%が名刺管理をしていないと答えていますが、年収801万円以上に限定すると、管理していない率が25%まで減り、さらにデジタル管理の割合が増えています。また、年収801万円以上の58.5%が「社会人になったと同時、または20代前半に名刺管理を始めていた」と答え、「年収が高い人ほど、早い時期から名刺を管理している」という結果が明らかになっています。
現在、ITがこんなに発展している中で、名刺フォルダーに保管されているだけのアナログ管理は実にもったいないですね。保管するならデーター化してからでも十分間に合います。あるサイトで100枚の名刺を、入力の技術を駆使しながら、エクセルのワークシートにひたすら入力してみた方がいらっしゃいました。(※3)所要時間は2時間29分13秒かかり、さらには、誤入力の可能性もあるなど、内容の正確さに不安が残る結果となった様です。データー化と言っても自分で入力するのは大変な時間と労力が必要になります。
今や数ある名刺管理アプリですが、クラウドで管理でき、データー量も気にせず、個人情報の管理も徹底されている所を選べば安心です。各種サービスや手間、料金も様々なので目的に合わせて上手に選びたいところですが、本当の目的は「雑務から解放され、本業に専念できること」なのです。ぜひ自分に合った名刺管理を見つけてください。そして、その名刺を使って人脈の輪を広げ、ビジネスに活用してくださいね。名刺は本来、ビジネスコミュニケーションツールの一つなのですから。
ライター:水谷 恭子
参考URL
※1 「株式会社キングジムHP」http://www.kingjim.co.jp/news/release/detail/_id_15865
※2 「Sansan株式会社HP」http://jp.corp-sansan.com/meishi/2013/2013.html
※3 「ITmedia エンタープライズ」http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/1503/24/news021.html