梅雨も明け、本格的な夏を迎えましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今月のコラムでは、私が考える「人生における大切なことば」についてご紹介いたします。
“水五訓”という言葉をご存知でしょうか。この言葉は、戦国時代に豊臣秀吉の知恵袋といわれた黒田官兵衛(黒田如水)の教えという説もありますが、作者は定かではありません。多くの経営者が、経営の指針としてきた考え方で、戦後の日本を牽引したといわれる名経営者、大和ハウス元会長樋口武男氏も文春新書「熱湯経営」で、この言葉について語られています。

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今月は、このうちの二つについて紹介します。

①“自ら活動して他を動かしむるは水なり”
この言葉は、四字熟語で“率先垂範”ともいわれ、その意味は“人の先頭に立って物事を行い、模範を示すこと”にあります。先月のコラムで紹介した「リーダーに必要な品格」の一つです。組織の大小にかかわらず、人を動かそうとする前に自らが動き、その範を示すことは、リーダーとしての資質を養うことにつながるでしょう。

②“常に己の進路を求めて止まらざるは水なり”
「自分の可能性を拓き、事業の可能性を拓くことを心がけてもらいたい」と語られているように、自ら考え、トライ&エラーを繰り返し、道を切り拓く覚悟を持ち続けることで、やがては水のごとく止まることなく進むべき道が拓けることでしょう。自ら道を求めて努力する人は、仕事の上の停滞や失敗を問いただされたときに、他人の責任にするようなことがないのです。

この二つの言葉は、経営者だけでなく、人生を通して大切なことばとなります。皆さんもふとした時に思い出していただければ幸いです。

ライター:山本忠義営業_48_2