若葉の緑が目にしみる季節、4月からの新生活にも慣れてきた頃ではないでしょうか。今月のコラムは「贈り物」についてです。ビジネスマンにはお中元、お歳暮をはじめ、昇進祝い、会社の行事のお祝い事、記念日、取引先様への手土産など様々な場面で贈り物をする機会があります。その時に必要になる「相手に喜ばれる贈り物の心得」をご紹介します。
贈り物の手順は、選ぶ、届ける、使って(味わって)いただく、という流れで行われます。そもそも贈り物は、贈る人の心を伝えるための品物です。贈り物を選ぶ時は、当然ながら贈る気持ちが大切になります。相手を想い、贈る品物に伝えたい気持ちがにじみ出るよう、心をこめて吟味しましょう。受け取った人が思わず顔をほころばせる、そんな品物を贈ることができれば最高です。そのためには、日頃のコミュ二ケーションの中で、相手の嗜好を意識しておくことが重要です。
次に大事なことは、贈り物が届く頃を見計らって、相手の方に貴方の(貴方だけの)大切なメッセージを一緒に届けるということです。例えば、季節を感じられるようなハガキで、日頃お世話になっている人への感謝の気持ちを伝えるのもひとつです。
また、なぜその品物を選んだのかをさりげなくお伝えできれば上級です。受けとられる方とのこれまでの会話の中に、何かヒントになるエピソードはなかったでしょうか。例えば甘いものがお好きな方には、季節(期間)限定のスイーツをお贈りするというのも喜ばれるかも知れません。このような心配りをすることで、贈り物にドラマが生まれるのです。
贈り物は儀礼的になると価値が下がります。お中元、お歳暮を贈る時期は近年早くなっている傾向にあります。関東では関西より半月ほど贈る時期が早いようです。お中元は6月下旬、お歳暮は11月下旬を目安に、誰よりも早くお届けするのが良いでしょう。
最後になりましたが、熊本県を中心とする地震が発生し、今もなお避難生活をされている方々が多くいらっしゃいます。被災者の方々に支援をする際には、必要なものは何であるかという事を被災者に寄り添って考え、自らのできる範囲で行動する事が大切です。熊本の早期復興をお祈り申し上げます。
ライター:山本忠義